• News
  • アート関連ニュース
  • HOME
  • News
  • 7/6(Sat)~9/22(Sat) 資生堂ギャラリー「ミン・ウォン展 私のなかの私」(英題:Me in Me)開催

7/6(Sat)~9/22(Sat) 資生堂ギャラリー「ミン・ウォン展 私のなかの私」(英題:Me in Me)開催

資生堂ギャラリーで、7月6日(土)から9月22日(日)まで、ドイツ・ベルリン在住のシンガポール人アーティスト、ミン・ウォンの個展「私のなかの私」(英題:Me in Me)を開催します。

1971年、シンガポール生まれのミン・ウォンは、現在、ドイツ・ベルリンを拠点に活動しています。彼は象徴的なワールド・シネマの傑作に、リメイクという手法を通じて自ら入り込み、語り口や脚本、演出技法に新しい解釈を加えることで、オリジナルの映画との差異を際出たせ、人種的・文化的アイデンティティー、ジェンダー、言語、ナショナリティーといった問題に言及したユニークな映像作品を制作しています。

2009年にヴェネチア・ビエンナーレのシンガポール館で個展を開催し、シンガポール人として最高の審査員特別表彰を受賞。その後、同展は世界各地を巡回しました。以降、ミン・ウォンの活動は国際的な注目を集め、シドニー・ビエンナーレ(2010年)、光州ビエンナーレ(2010年)、シンガポール・ビエンナーレ(2011年)、リバプール・ビエンナーレ(2012年)などの国際展に参加し、シンガポールを代表するアーティストの一人となっています。

本展では、日本映画や日本の伝統芸能から着想を得て制作した新作「私のなかの私」を発表します。ミン・ウォンがかねてより望んでいた日本での初の滞在制作による本作品で、彼は日本映画とその歴史を調査・分析し、「時代劇」「現代劇」「アニメ」の3つのジャンルに分類することを試みました。「西洋の映画は写真の延長に存在し、日本の映画は歌舞伎や能といった伝統芸能の延長にある」と指摘する彼は、この3つの映画世界を、それぞれ特有の演技・映画的撮影スタイル・物語設定により、日本映画の典型として表現しています。

「時代劇」では奥行きを感じさせない舞台の上で、平面的かつ舞台と正対する撮影法により、歌舞伎舞踊で女装の敵討ちを演じ、日本映画黄金期の小津・成瀬映画にインスピレーションを得た「現代劇」では、高度経済成長期を舞台に女性の葛藤、父と娘の複雑な関係性を捉えています。また「アニメ」では、「新世紀エヴァンゲリオン」「メトロポリス」「攻殻機動隊」といった心理学的要素を含む日本アニメをもとに、過去の高校生の頃の記憶を取り戻そうとするアンドロイドが主人公の物語を創造しています。ミン・ウォンは、どのシーンにおいても、日本映画における元型的なキャラクターを創造し、それら全てを彼自身が演じていますが、日本語による台詞の発音、言い回しのぎこちなさ、身体的特徴からは、性差・世代・言語・人種といった個人に備わる要素が否応無しに浮かび上がってきます。

日本映画にインスピレーションを受け、日本国内で初めて制作された新作の映像インスタレーションに、ぜひご期待ください。なお、本作品は本年秋に開催されるリヨン・ビエンナーレへの出品も決定しています。

【ミン・ウォン略歴の詳細】
http://group.shiseido.co.jp/gallery/exhibition/index.html?rt_pr=tr050

sub1

【「ミン・ウォン展 私のなかの私」開催要項 】
主催:株式会社 資生堂
後援:駐日シンガポール共和国大使館
助成:National Arts Council, Singapore
  Singapore International Foundation
協力:東京藝術大学大学院映像研究科
    BankART 1929
  NPO法人 黄金町エリアマネジメントセンター
公益財団法人 神奈川芸術文化財団
    株式会社 トリクスタ
会期:2013年7月6日(土)—9月22日(日)
平日 11:00—19:00  日・祝 11:00—18:00   毎週月曜休
〔8月12日(月)— 16日(金)は夏期休業。8月17日(土)、18日(日)は開館、19日(月)は休館〕
会場:資生堂ギャラリー
〒104-0061 東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階
tel:03-3572-3901  fax:03-3572-3951
入場無料

【資生堂ギャラリー】
http://group.shiseido.co.jp/gallery/?rt_pr=tr050

【資生堂グループ企業情報サイト】
http://group.shiseido.co.jp/index.html?rt_pr=tr050

関連記事一覧