アストンマーティン、Heart of RacingがValkyrieの2025年世界選手権タイトル挑戦にリベラスとティンクネルの起用を決定
2024年11月21日、ゲイドン(英国):
英国のウルトラ・ラグジュアリー・ハイパフォーマンス・ブランドであるアストンマーティンと共に1959年以来のル・マン24時間レース総合優勝に挑むアストンマーティンHeart of Racingが、2025年FIA世界耐久選手権(WEC)のドライバー布陣の最初の2名として、アレックス・リベラス(スペイン)とハリー・ティンクネル(英国)の起用を発表しました。
どちらのドライバーも、その輝かしいキャリアにおいてアストンマーティンでの競技出場の豊富な経験があり、衝撃的な新ハイパーカー・チャレンジャーValkyrieに関しても今年の夏に行われたテストプログラムで開発と準備に重要な役割を果たしました。
息をのむような美しさを誇るアストンマーティンValkyrieは、2025年2月28日にカタール1812kmレースで世界選手権デビューを飾り、FIAのハイパーカー・レギュレーションに則って製造されたレーシングカーの中で2025年に唯一、WECとIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権(IMSA)の両方に参戦します。
2025年は、自然吸気6.5リッターV12エンジンを搭載しレース用に最適化されたカーボンファイバーのシャシーを誇る2台のValkyrieが、アストンマーティンの由緒ある#007と#009のレースナンバーを復活させ、WEC最上位のハイパークラスに参戦します。IMSAではGTPカテゴリーで、世界的に有名なセブリング12時間レース(3月12日~14日)でデビューを果たします。
ティンクネルは4年ぶりのアストンマーティン復帰となります。英国出身のティンクネルが前回アストンマーティンで出場したのは2020年のル・マン24時間レースで、アレックス・リン(英国)とマキシム・マルタン(ベルギー)と共にアストンマーティン・レーシングのVantage GTEでLMGTE Proクラス優勝を果たしています。2016年のヨーロピアン・ル・マン・シリーズのチャンピオンであり、2020年のセブリング12時間の総合優勝も獲得しているティンクネルは、栄えある#007のValkyrieのドライバーとなります。
ティンクネルは次のように述べています。「Valkyrieプログラムでアストンマーティンに復帰できることをこの上なく光栄に思います。Valkyrieは素晴らしいルックスとV12の驚異的なサウンドで確実にファンの心をつかむと確信しています。初期の開発テストに参加できたのはとてもエキサイティングでしたし、クルマには力強いDNAを感じます。最初のレースに向けて作業を積み上げてきた皆の努力をとても誇りに思っています。アストンマーティンHeart of Racingチーム全員が温かく迎えてくれ、プロフェッショナル集団に参加している実感があります。」
ティンクネルは次の言葉も付け加えました。「アストンマーティンはスポーツカー競技において素晴らしい歴史を持っていて、今まさに『これは夢ではないかと自分をつねる』心地です。もちろん、2020年のル・マンには最高の思い出があります。目標は、同じ功績をValkyrieでも実現することです。これは夢のようです。」
Heart of Racingの柱として存在を確立しているリベラスは今回、GTカテゴリーからのステップアップで#009のValkyrieのラインアップに加わります。スペイン出身のリベラスは、Heart of RacingのアストンマーティンVantageの華々しいシーズンで、WEC LMGT3とIMSA GTD Proの両カテゴリーで勝利を記録し、今回のトップクラス参戦を獲得しました。
リベラスは次のように述べています。「これほどまでにエキサイティングなプロジェクトのドライバーとして選ばれてとても光栄です。過去10年間、Heart of Racingの一員としてやってきましたが、今後も一緒に続けていけること、しかも今度は耐久レースの頂点に参加できることは、単純に夢のような話です。その上アストンマーティンという、スポーツカー競技とル・マンの両方で輝かしい歴史を誇るアイコニックなブランドで出場する機会を得られたのは、私にとって一生の大切な宝物になるでしょう。アストンマーティンValkyrieは、これまで運転した中で最も素晴らしいクルマで、サウンドも最高です。Valkyrieを世界中のモータースポーツ・ファンに見てもらえることをとても楽しみにしています。」
アストンマーティンHeart of Racingのチーム代表を務めるイアン・ジェームズは次のように述べています。「どちらのドライバーも、アストンマーティンValkyrieプログラムのテスト段階で忍耐力、スピード、献身をバランスよく示し、2025年のレースの席を獲得しました。来シーズンに向け、特にこれまでの努力もあって、全員が大きく期待を高めています。まだ先の道のりは長いですが、この驚異的なクルマでレースに出場するのが待ち切れないというのが全員の気持ちだと思います。このアイコニックなブランドの下でチームを組み、アストンマーティンの翼を耐久レースの頂点というしかるべき場所に戻せることを、とても光栄に思います。」
アストンマーティンValkyrieのテスト・開発プログラムは終盤を迎え、先日のWECバーレーン最終戦の後の11月はじめに実施されたミシュラン・テストと先週デイトナで行われたIMSA公認テストを含め、これまで12,500kmを超える走行を行ってきました。今後、アストンマーティンHeart of Racingチームの焦点は、2025年シーズンのホモロゲーションに向けたValkyrieのパフォーマンス・ウィンドウの調整に移ります。
アストンマーティンの耐久モータースポーツ責任者のアダム・カーターは、次のように述べています。「アストンマーティンValkyrieの開発において現在極めて重大な局面に差し掛かっていますが、ここまでは私たちが設定したすべての目標とベンチマークをクリアしています。とはいえ、テストとレースはまったくの別物で、WECのハイパーカークラスとIMSAのGTPカテゴリーに並ぶ世界第一級の強力な競争相手は決して侮れません。ハリーもアレックスも2025年のラインアップに十分にふさわしいドライバーで、シーズン中にどのように進化していくかを楽しみにしています。アストンマーティンにとってル・マンでの成功の代名詞ともいえる、由緒ある#007と#009のレースナンバーの復活を見ることができるのも非常にうれしく思っています。」
♯009は、2007年と2008年のル・マン24時間のGT1クラスで連続優勝を挙げたアストンマーティンDBR9を飾るレースナンバーでした。
アストンマーティンHeart of Racingチームの2025年WECおよびIMSA出場ドライバーの全容は追って発表されます。
アストンマーティン・ラゴンダについて
アストンマーティンは、世界でもっとも熱望されるウルトラ・ラグジュアリー・ブリティッシュ・ブランドとなることを目指し、人々を魅了してやまないハイパフォーマンス・カーを作っています。ライオネル・マーティンとロバート・バンフォードによって1913年に設立されたアストンマーティンは、スタイル、ラグジュアリー、パフォーマンス、エクスクルーシブネスを象徴するグローバル・ブランドとして知られています。アストンマーティンは、最先端のテクノロジー、卓越したクラフトマンシップ、美しいスタイルを融合させ、Vantage、DB12、Vanquish、DBX707に加え、同社初のハイパーカーであるValkyrieなど、高い評価を得ている一連のラグジュアリー・モデルを生み出しています。また、Racing. Green.サステナビリティ戦略に沿って、アストンマーティンは2025年から2030年にかけて、PHEVとBEVを含むブレンドドライブトレインアプローチによる内燃エンジンの代替システムの開発にも取り組んでおり、電気自動車のスポーツカーとSUVのラインナップを持つという明確なプランを描いています。英国のゲイドンを拠点とするアストンマーティン・ラゴンダは、ラグジュアリー・カーを設計、製造、輸出し、世界で50以上もの国で販売しています。スポーツカー・ラインナップはゲイドンで製造されており、ラグジュアリーSUVのDBXは、ウェールズのセント・アサンで製造されています。同社は、2030年までに製造施設をネットゼロにする目標を掲げています。ラゴンダは1899年に設立され、1947年にアストンマーティンとともに故デビッド・ブラウン卿に買収され、現在は「Aston Martin Lagonda Global Holdings plc」としてロンドン証券取引所に上場しています。2020年には、ローレンス・ストロールが同社のエグゼクティブ・チェアマンに就任し、未来の重要な分野に対して新たな投資を行うと同時に、アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1®チームとともにモータースポーツの頂点へと復帰し、英国を象徴するブランドとして新たな時代へと乗り出しています。