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ルーヴル ‐ DNPミュージアムラボ 第10回展「古代ギリシアの名作をめぐって ― 人 神々 英雄 」

ルーヴル美術館とDNP大日本印刷がすすめる美術作品の新しい鑑賞方法を提案する共同プロジェクト、「ルーヴル – DNP ミュージアムラボ」。2010年10月にスタートしたプロジェクト第2期の締めくくりとして第10回展が開催されます。

第10回展では、西洋文明や美術のルーツと言われている古代ギリシア文明の独特の世界観や習慣を知ることができる作品が登場。
ルーヴル美術館の古代ギリシア・エトルリア・ローマ部門から「《赤像式萼形クラテル》、通称《アンタイオスのクラテル》」他3点が来日し、その当時の使用方法や、表現内容などから「人 神々 英雄」といった関係性や世界観を多角的な視点から紹介、本物の作品の迫力とともに、デジタル技術の可能性を生かした美術鑑賞で楽しむことができます。

<第10回展の展示概要>

神々どうし、あるいは人間や超人的な力を持つ英雄たちとさまざまなドラマを繰り広げる古代ギリシア神話の神たち。彼らの姿は紀元前に作られた彫像や壺の絵などに生き生きと描写されています。
「古代ギリシアの名作をめぐって―人 神々 英雄」」で紹介するギリシア陶器の傑作、「アンタイオスのクラテル」(壺)に描かれた、敵の巨人アンタイオスを倒すヘラクレスはそのドラマのひとつ。もっともよく知られた英雄の一人であるヘラクレスはゼウス神と人間の女性との間に生まれ、怪物や盗賊を倒すなどの怪力で名をはせました。紀元前6世紀末に活躍したギリシアの画家、エウフロニオスは、この「アンタイオスのクラテル」に表現豊かにその肉体を描き出しています。
もうひとつの展示作品である彫像「休息するヘラクレス」は、同じくギリシアの彫刻家、リュシッポスの作品をもとに作られた模刻。ライオンや牡牛と戦うなどの「12の功業」を終え、棍棒に身を預けてたたずむヘラクレスの美しい筋肉には息をのむばかりです。
この展覧会では、さまざまな鑑賞システムがクラテルや彫刻作品を読み解く鍵となります。アトリビュート(持物=ルビ= じぶつ)などで古代ギリシアの神々を識別する方法や、解剖学に基づく完璧な人体表現を探求してきた古代ギリシア芸術の進化と、高い造形力の秘密に迫ります。
またこのクラテルは、古代ギリシア時代に「シュンポジオン」と呼ばれた宴会で使われたもの。現代の「シンポジウム」の語源であり、ギリシア語で「共に酒を飲む」という意味であるこの宴会は、男性が集まり、葡萄酒を酌み交わしながら討論やゲームを楽しむ場でした。展示作品のひとつ、「ディオニュソスの仮面」はこのシュンポジオンを司る葡萄酒の神の仮面。会場ではギリシア人にとって重要な社交の場であったシュンポジオンを想像させる空間の中、古代ギリシア音楽の再現を聞きながらその雰囲気を体験することができます。
この展覧会は、西洋文化・西洋美術のルーツであり、今もその柱のひとつである古代ギリシア文明と美術を知ることができる貴重な機会です。当時の芸術品を前に人、神々、英雄が織りなす太古のドラマを生き生きと感じることができるでしょう。

ルーヴル ‐ DNP ミュージアムラボ 第10回展
「古代ギリシアの名作をめぐって ―― 人 神々 英雄 」

【展示期間】2013年2月1日(金) 〜 2013年9月1日(日)
【開館時間】金 18:00 〜 21:00 / 土、日 10:00 〜 18:00 ※月~木、金曜日が祝日の場合は休館。
【場所】東京都品川区西五反田3-5-20 DNP五反田ビル1F
【公式HP】http://www.museumlab.jp
観覧無料、予約制
http://www.museumlab.jp 又は、ルーヴル ‐ DNP ミュージアムラボ カスタマーセンター 03-5435-0880 <電話受付時間>
2013年1月31日(木)まで: 平日 11:00 〜 17:00(土・日・祝日は休み)
会期中: 月~木 11:00~17:00/金 11:00~21:00/土・日 9:00~18:00(月~金の祝日は休み)

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