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長屋文化の息づく下町エリアで「すみだ向島 EXPO 2020」芸術祭が開幕!

まちとアートが融合したイベント向島博覧会を20年前に行ったすみだ向島エリア。今でも昔ながらの「お隣さん」同士のお付き合いがあり、きびしい戦禍をくぐりぬけ、“長屋文化” とともに独自の進化を続けています。そして、昨今のコロナ禍をうけ、人と空間と時間の関係が問われる現状だからこそ、今回、この体験型芸術祭である「すみだ向島 EXPO 2020」を開催します。

EXPOのテーマの「隣人と幸せな日」とは、現代版「醤油の貸し借り」や、「火事場の運命共同体」となる関係性への希望。異世界感のある、昭和にトリップしたかのような京島エリアのディープな街並みも見どころです。新たなコミュニケーションや、アート、実験的な現場をぜひみなさんも足を運んで体感してください。

芸術祭のみどころ1
「建築プロジェクト」~地域の隣人や建築家が東京の民家・長屋文化を未来へ継承させる~すみだ向島に縁をもつ建築家やアーティストが、住民、隣人とともに、未来を住まうまちの在り方を考えます。リノベーションや建築的見地、歴史保存的な観点から、あらたな発想を具現化させる取り組み。

「長屋文化継承エキシビション」すみだ向島の建築や長屋文化の中で、何を残し、また残したものをどう活用するかをテーマに、リノベーションだけでなく、新築や街の風習、活動も含め考察した結果をパネルや模型、映像で展示します。

「再現ハト屋プロジェクト」
紙田和代+筒井さやか+カワチキララ+鈴木拓哉ほか《スペシャル特典ポイント》鑑賞券をお持ちの方は、こちらでご提示頂くとコッペパンが貰えます。EXPO期間を通じて、改修模型の展示および古いお店にあったガス窯やパン焼き道具を展示。会期後半の1日は、店舗の壁塗りワークショップ。

小倉屋改築作品 「陽が差し込んだ風景」 ヒロセガイ
「小倉屋」に廃墟など古くて困難な場所のリノベーションを行う美術家が、昭和で時間の止まった旅館のような小倉屋を壊すこと、残すことで新しいイメージを建築に現す。今後も残していく小倉屋改築作品。

芸術祭みどころ2
「隣人プロジェクト」~人と地域が連携するエリアの回遊やオンラインでの交流を提供~
すみだ向島に関わり、心を置いていただけたら、あなたはもう「隣人」の一人。住まう方々や「隣人」アーティスト、そして実際のお店が連携し、リアルとオンラインの双方からの交流をはかります。

「未確認開通!? 京島駅」
VR 東²京(ヴイアールヒガシトウキョウ)今日の一般的な解釈において、その駅の存在はまだ証明されていない。嘘とダジャレと楽観的妄想が織りなすオンライン京島駅。MADACAを手に入れ、リアルと仮想の間で迷子になろう。時空を超えてフラットホームにたどり着けば、待っているのは京島 U.F.O (ウキウキ・フシギナ・オモテナシ)。これからの京島を担う若いチームが、これまでとこれからの京島をオンラインで見える化する。

「隣人コンシェルジュ」
《スペシャル特典ポイント》ご贔屓のお店を持つ地元コンシェルジュたちが、鑑賞者にオススメする地域のお店を見立て、個別の飲食体験引き換えチケットを発行(※鑑賞券に含まれます)。散策のなかでお店を訪ね歩くことで、特別なサービスをお楽しみください。墨田区曳舟エリアを中心に、地元の個性的な飲食店や商店、地元の人たちと連携する、EXPO 限定・まち歩きストーリー企画。

「爬虫類館分館」(京島)
曜日がわりの店長が、古民家リノベーションの店内にてお出迎え。

「halahelu」(京島)
リノベーションされた長屋の一角をになう、彩鮮やかなシェアカフェ。

芸術祭みどころ3:「アーティストプロジェクト」~人間の多様性を受容した住環境を考える~
EXPO の最大規模となる幹が、アーティストプロジェクト。コロナ禍における「隣人」とは何か、関わり合いとは、住まいとは、どんな形になるのか。作家それぞれの構想が「いま」を読み解き、EXPO らしく、博覧会らしく花開きます。

「軒下プロジェクト」
展示する場所を探しているアーティストと、展示するアート作品を探している地域の人との橋渡し。展示される場所はオーナー自身の建物の「軒下」です。地域住民の日常空間に現れたアート作品を鑑賞しながら、同時にまちも味わえます。
京島エリア 9 箇所、東向島エリア 9 箇所、計18 箇所の軒下で 18 組のアーティストが参加。
※各インフォメーション及び web にて MAP を配布。
軒下インフォ@icou 東向島 5-48-4(不定期オープン)

「宿の家」 北川貴好
宿泊アクションで完成させる、非日常の「民泊アート」。かりそめの宿りにおいて付き従うべきハウスルールを、アートの文脈で解体、再構成。「宿り主(アーティスト)」が設定したハウスルールを「宿り手(宿泊者)」として体験可能。大正時代の平屋民家をリノベーションしたアート作品のなかで能動的に、仕掛けの変化や外部との繋がりに触れてください。あなたの宿泊体験によって、はじめて完成するインスタレーション作品です。
14,500 円(税込) 1棟レンタル1泊朝食付き
※2 人目から 1 人増すごと+4,000 円 (最大 4 人まで)
※予約>https://yadonoie.net/
※すみだ向島 EXPO 2020では、宿泊客以外にも一部見学できる時間がございます。

「丁寧な間合い -死と食と刀-」体験イベント編
EAT&ART TARO 後藤佑介
日本刀で斬るということは、相手に近付いて「間合い」を図りつめるということ。食事とは、人同士の距離を近付ける、親しい関係作りという意味を持つ。この体験型プログラムでは、日本刀を扱うレクチャーを受けてから、食という時間を通して己を問い直し、実際に巻藁を斬ることによって、死について考えることができる。
所要時間は約 2.5 時間。
料金 4,000 円(パスポート所有の方。パスポート無しの場合 5,000 円)
※当イベントのインスタレーション編を、展示としてもご覧頂けます。

「KAB Art Book Camp」
[KAB 代表]嘉藤笑子 [名誉校長]萩原朔美[オンライン日替講師]出月秀明、河地貢士、栗山斉、パルコ木下、松本力ほか
場所 KAB Library and Residency
宿泊型施設に滞在し、所蔵庫に展示されたアートブックを参考に、オリジナルアートブックの構想を練る。オンライン授業で講師陣の特別授業を受講する。宿泊者は、ものづくりの発露を実体験することで、独自のエスキースやドローイングを期間中に展示していく。オンライン講師は日替わり。
1棟レンタル 12,500 円/泊 ※2 人目から 1 人増すごとに+5,000 円(最大 2 人まで)
※宿泊客以外でも、KAB Art Book Camp 展として、小作品展示をご覧になれる時間があります。

「移動β」 樋口 裕一
「井戸端」を現代版にアップデート/再構築することで、新たなる隣人の形を探る。漂流するリヤカー屋台に集いお茶を呑むという現代版「井戸端会議」の体験を通じ、昔ながらの地域共同体の在り方といまを照らし合わせる。

「だれかの いま/シアター」
居間 theater [東彩織、稲継美保、宮武亜季、山崎朋]
全ての劇場がしばらく閉じた2020 年。外出自粛でずっと居間にいた数ヶ月。お米屋を閉じた小倉屋さんで、だれかの居間・だれかのシアターに出会う場所をつくります。劇場や居間、 「いま」どこかにいる人を想像する、体験型の作品です。

「墨田現代風俗画を描く」 海野良太クラウドファンディングの賛同者、出会った人びととの交流や取材をもとに会期間、作家のアトリエにて公開制作。クラファンリターンとして大きな絵画の一部に参加し、「繋がり」を感じてもらいたい。
※賛同者募集! https://www.ryotaunno.com

「東亰(TOKEI)— 東京(TOKYO)」 中里和人
墨田区向島に残る、東京の原風景の特性を、明治期の幻の東京=東亰(トウケイ)と呼ぶ。元建具屋の工場、ガレージ、事務所に写真を配置し、この空気感を再生させ、〈東亰原風景ミュージアム〉を出現させる。

すみだ向島 EXPO 実行委員会 代表・後藤大輝よりコメント

コロナ禍以降、「関係する」という人間の欲動が揺れるなか、わたしたちは地域文化を土台にすえ、芸術をもちいて今までとは違うプロセスを考え、表現する機会として「すみだ向島 EXPO」の、2020 年の開催を宣言します。密集密接、長屋暮らしの多くひろがるこの地域には、歴史的にも、人を警戒し、調査し、認めて、安心できる関係になるまでの作法や知恵が、豊富に詰まっています。わたしたちはこの地域に、コロナ禍後の新しい共同体や関わりあちいて今までとは違うプロセスを考え、表現する機会として「すみだ向島 EXPO」の、2020 年の開催を宣言します。密集密接、長屋暮らしの多くひろがるこの地域には、歴史的にも、人を警戒し、調査し、認めて、安心できる関係になるまでの作法や知恵が、豊富に詰まっています。わたしたちはこの地域に、コロナ禍後の新しい共
同体や関わりあいの可能性を感じてやみません。コロナ禍の直面により「会ってはならない」という制約を受けるなか、すみだ向島 EXPO では、地域との関係/距離にあらためて取り組み、物理的な制限を超える問いに向かいます。
未曽有の事態におかれた今日だからこそ、それ以前に策定した「隣人と、幸せな日」というテーマについての熟考を更新し、EXPO を展開していこうと考えています。

★後藤大輝 GOTO DAIKI
1979 年生まれ。茶商の孫。日本映画学校(現日本映画大学)演出専攻卒。映画、映像、建築をはじめ文化芸術に関わる様々なプロジェクトの企画制作に従事。2010 年より墨田区京島にて「爬虫類館分館(BUNKAN)」を開始。「文花会館」「sheepstudio」「東京長屋旧邸」「平屋別館」など長屋 10 拠点の運営管理を行う。京島長屋文化連絡会 会長

すみだ向島 EXPO 2020
2020 年 9 月 12 日~2020 年 10 月 11 日 ※水曜日休み(26日間)
時 間:10:00~18:00(最終受付 16:00) ※ユートリヤドームのみ 18:00~20:00
開催場所: 墨田区曳舟エリアの街中会場約 40 箇所 (すみだ生涯学習センター ユートリヤ、七軒長屋、小倉屋、約 20 軒の長屋やアートスペース、約 18 軒の軒下空間) ※無料エリアあり
<日時指定パスポートチケット>
前売 2,500 円 (限定 50 枚)/大人 3,300 円 大学・専門学生2,000 円/高校生以下・障がい者 1,000 円(税込) ※3 歳以下は無料 ※飲食特典つき
<販売方法> 公式 HP 経由の外部チケットサイトにて販売
※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、日時指定パスポートチケットを導入の上、入場制限等を実施致します。詳細は、「すみだ向島 EXPO 2020」公式 HP で必ずご確認の上、ご来場下さい。
※日時指定は一回のみ変更可能(メール利用)、指定日時を過ぎてからの日時変更はできません。 ※本券の変更・払戻・再発行はいたしません。
※事前に日時指定パスポートをご購入の上、ご来場下さい。
※混雑緩和のため、各会場内は入場制限をさせていただきます(1時間に 8 名まで)。
※パスポートは来場日のみ有効です。日をまたぐ場合は、「高校生以下料金」にて日時を再度予約のうえ、前のパスポートと身分証明書を持参してご来場下さい。来場特典は再度付与されます。
※一部作品・会場は、時間・曜日によって観られない場合があります。 ※ユートリヤ会場は 9 月 28 日休み
※パスポート購入者のみ観覧可能なオンラインコンテンツあり(全会場作品紹介映像のオンライン上映は会期後)
公式 HP https://sumidaexpo.com

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