7/4(Fri)~16(Wed) 佐藤文香個展「乳白色の夜明け」
「夜と朝、今までとこれから、その境界をつなぐように縫い重ねる」
麻のキャンバスにアクリル絵具とゲルインクのペンで描画、さらに刺繍などを施して一枚の絵を創り上げるのが、佐藤文香氏の手法。絵具やインクだけでなく、刺繍糸やビーズ、スパンコール素材など、異質なテクスチュア同士を柔軟に融合させながら用いることで、それぞれの印象を引き立て合い、幻想的な美を織りなしている。半立体的でレリーフのようにも見えるその画面で描かれるのはおもに植物や星など、人の手によらない造形美。深い思索に満ちた硬質なメルへンの世界観は、緻密で多層的な表現と相性がよく、ミクロとマクロを双方に照らし合わせつつ、見る側の空想力を順風でフォローする優しい視点が感じられる。
現代アートらしい自由な着想と、牧歌的なイラストレーションの側面を合わせ持ち、工芸品としても美しい佇まいの彼女の原画は近年、各地の企画展などで注目を集めつつ、固定ファンを増やしてきた。
本展は、彼女にとって1年半ぶりとなる東京での個展。「夜と朝、今までとこれから、その境界をつなぐように縫い重ねる」という彼女の心境がタイトルに引かれており、手法やジャンルのボーダーの可変性を絵で形にし続けてきた彼女の本質を、あらためて指し示す展示内容となるだろう。新作を中心に自薦のキャンバス作品、大小合わせて約30点を展示・販売。また、ブックカバーやiPhoneケースなどの雑貨類なども合わせて販売する。
【ギャラリートーク開催】
2014年7月4日(金)
18:30~19:00 入場無料
作品解説=佐藤文香
聞き手=佐藤文香(さとうあやか)(俳人)
【佐藤文香 乳白色の夜明け】
2014年7月4日(金)- 16日(水)
11:00-19:00
毎週木曜休
GALLERY SPEAK FOR
〒150-0033
東京都渋谷区猿楽町28-2 SPEAK FOR B1F
http://www.galleryspeakfor.com/?mode=f2
※展示作品は全て販売。
※会場の都合により祝花など禁止。
※最終日のみ18時まで。
佐藤文香
(さとうふみか)アーティスト
1983年、名古屋市生まれ。神戸学院大学卒業後、本格的に創作活動を始めた。2009年より、名古屋のギャラリーイントラートを拠点に毎年、個展を開催して新作をリリースし続ける一方、東京や名古屋、神戸など各地のグループ展、コラボレーション展やアートマルシェなどに選定され、参加している。近年の個展に「purpure」(2012年、GALLERY SPEAK FOR)、「about all」(2013年、ギャラリーイントラート)、「月と歩く」(2014年、松坂屋名古屋店美術画廊)がある。
http://fumikasato.bake-neko.net/