ぐるなび総研の「今年の一皿」に「タピオカ」決定

食を主要テーマにさまざまな調査・研究を行い、その成果や提案を発信するぐるなび総研は、今年の日本の世相を反映し象徴する食として、2019年「今年の一皿」に「タピオカ」を発表しました。
「今年の一皿」は、飲食情報サイト「ぐるなび」のビッグデータから対象ワードを抽出し、そのワードからぐるなび会員にアンケートを行い、その結果の上位ワードをメディアが審査、さらに「今年の一皿 」実行委員会が承認・決定。

条件としては、その年に流行または話題になったこと、その年の社会の動きと関係が深く世相を反映していること、食文化の記録として後世に受け継ぐ価値があることなどの3つの条件を満たす「タピオカ」が2019年「今年の一皿」の大賞に決定しました。

12月5日に開催された発表会では、年間1000杯以上のタピオカをめぐるタピオカ愛好家「たぴりすと。」の奈緖さん、華恋さんが登壇し、スペシャルプレゼンターの建築家 隈研吾さんから記念品が授与されました。また、準大賞に「発酵食メニュー」、ノミネートワードとして「チーズグルメ」、「スパイスカレー」が選ばれました。

ちなみに、「タピオカ」は明治初期頃から「タピオカプディング」として、主に病人食として日本では紹介されていたそうです。また、タピオカの原料となる「キャッサバ芋」はブラジルで多く栽培・収穫され、タピオカを使用したパン「ポンテケージョ」や、「タピオカクレープ」が、日常良く食されているとのこと。

「タピオカ」の選定理由

地域や年代を問わず日本中を席巻。「タピる」「タピ活」などの造語もでき、ブームを越えて社会現象化。特に若年層に支持を受け、SNS上の発信力から幅広い層へ広がりを見せた。

専門店に限らず、様々な飲食店で提供するようになり、選択肢が増えた。また多様なドリンクとの組み合わせや、甘さの調整など、自分好みにカスタマイズでき楽しみが広がった。

一部でマナー不足によるゴミ問題が取り沙汰されたが、転じて若者を中心にゴミ拾いを自主的に取り組むなど、環境問題への意識を持つきっかけともなった。

タピオカの原料であるキャッサバ芋はグルテンフリー。ダイエット中やアレルギーの方でも楽しめる。またタピオカパール以外の様々な形で日本の食文化に取り入れられていく可能性を秘めている。

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