清水智裕氏による個展「室内楽」をGALLERY SPEAK FORにて開催(11/13~25)
11月13日(金)より、GALLERY SPEAK FORにて画家、清水智裕氏による個展「室内楽」が開催される。清水智裕氏は、油絵とは思えない細やかな描きこみと、アニメチックな空気感とのマッチングが美しく、銀座三越など各所の個展で好評を集めている実力派だ。
本展は、清水氏にとってGALLERY SPEAK FORでは初個展。これまでの絵の多くには、シチュエーションを限定しない広い空間があったが、今回は少女の居場所を部屋のなかに設定。室内の様々なパーツとの呼応で逆に膨らむ空想の広さを印象づけるシリーズを披露。油彩画の新作のほか、ドローイングやコラージュなど合わせて約50点を展示・販売する。また本展のために制作するノートやブロックメモなどのオリジナルグッズも紹介・販売。
清水氏は、淡く物憂い彩色で、物語の一場面のように細かく描き込まれた風景。曇天のなかを飛行機が滑空したり、原野でクマが立ち上がったり、満天の星空が湯船を覆ったり、と清水智裕氏の絵筆はリアルなエピソードと奇想世界との間に広がる曖昧な宇宙を、まるで永遠に残そうとするかのように黙々とキャンバスへ展開。画面に必ず登場するのは、髪を左右に編み込んだ丸顔の少女たち。ときにアニメのヒロインのような軽さを、またある時は古い家族写真に似た重さを伴った存在感で、絵のビジョンの奥深くへと私たちの心を誘う。
微笑を浮かべた少女たちの謎めいた美しさが奇妙に心に残るのは、清水氏自身のアバターとして告白役を担い、また日常生活で抑圧されている私たちの冒険心理へのナビゲーターになり得ているゆえなのかも知れない。緩急の豊かな画面構成力に、版画やアニメのセル画を連想させるタッチもあえて混在させる、カジュアルな印象の筆致がミックス。それが全て油彩で表現される新鮮な魅力は、近年、国内外の個展やアートフェア、グループ展で熱心なファンを獲得するようになった。
【ギャラリートーク開催】
2015年11月13日(金)
18:30~19:00 入場無料
作品解説=清水智裕
【PROFILE】
清水智裕(しみずともひろ)
画家。1977年、岩手県生まれ。企業勤務を経て、2008年、東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻を卒業。’08~’10年まで「ワンダーシード」にて連続入選し注目を集める。近年の個展に「霧が晴れたら新世界」(’14年、Azabujuban Gallery)、「それを楽園とせよ」(’14年、銀座三越)、「惑星Qの定時連絡」(’15年、大阪・DMO ARTS)など。シンガポールや香港での展示参加も。装画を手がけた書籍に「手のひらの花火」(山崎聡子著、版画研究社)などがある。http://smztmhr.wix.com/shimizutomohiro
清水智裕個展「室内楽」
2015年11月13日(金)- 25日(水)
11:00-19:00
毎週木曜休
GALLERY SPEAK FOR
〒150-0033
東京都渋谷区猿楽町28-2 SPEAK FOR 2F
http://blog.galleryspeakfor.com/?eid=860752
*展示作品は全て販売
*会場の都合により祝花などはお断り
*未就学児童の入場不可
*最終日は18時まで