小田原城に隣接する国登録有形文化財「清閑亭」にて、3月25日に日本料理店「小田原別邸料理清閑亭」がオープン

2024.03.26

小田原城に隣接する国登録有形文化財「清閑亭」にて、3月25日に日本料理店「小田原別邸料理清閑亭」がオープンします。小田原市と公民連携にて歴史的建造物を利活用し「食を通じた歴史文化の発信」を行っていくのだそう。

小田原箱根地域を中心に飲食店を複数経営する株式会社ＪＳフードシステムが経営します。「小田原別邸料理清閑亭」は、全国でも珍しく歴史的価値の高い、国登録有形文化財の黒田長成侯爵の旧別邸を利活用した日本料理店。豊かな自然と歴史文化が息づく、小田原ならではのおもてなし料理を提供します。

「清閑亭」は、小田原城に隣接する明治39年（1906年）頃に造営された数寄屋風書院造りの建物。明治から昭和初期にかけて活躍した政治家・黒田長成侯爵の旧別邸です。黒田侯爵は、豊臣秀吉にもっとも頼りにされ、天才軍師と呼ばれた戦国武将「黒田官兵衛」の流れを汲む黒田家の十三代目当主です。

清閑亭の立地する場所は、旧小田原城「三の丸外郭土塁」の南向き傾斜地に位置し、400年前の史跡の上に118年前の国登録有形文化財の建造物が建つ歴史的に貴重な建物です。晴れた日には母屋から真鶴半島や大島が浮かぶ相模湾や箱根山を一望でき、黒田侯爵も愛したであろうこの景色は清閑亭の特徴の一つ。

歴史と文化の趣きを感じる「清閑亭」で提供する料理は、「小田原別邸料理」。日本の暦を表す二十四節気・七十二候を基本に、小田原の地場の素材を中心とした旬の魚や肉、野菜、果物、そして季節の花などをしつらえた和洋折衷コース。小田原の伝統工芸品、小田原漆器、寄木細工などを使い、歴史を感じるおもてなし空間を演出する料理です。

「小田原別邸料理」を監修するのは、ミシュラン１つ星を獲得した日本料理の名店、札幌『みえ田』の店主三枝展正氏。コース料理「天神」(21,780円)、「八幡」(12,100円)を提供するほか、ランチにはお昼限定の彩り豊かなメニュー「珠御膳」(8,228円)をご用意します。また、本場博多の味の「鶏の水炊き」(10,285円)や、すっぽんづくしの「まる鍋」(18,150円)などのコースを常時ご用意します。

また、隣接する蔵を利用した「蔵カフェ」は、地元の方や観光で来られた方がふらりと気軽に立ち寄れるスペース。喫茶メニューの他に、こゆるぎ鮨「市松寄せ鮨」(9種)、北条五代にちなんだ「北条五代いなり」(5種)など、小田原の地域性を活かしたメニューも提供。イートインで提供するだけでなく、テイクアウトとして販売もしていくとのこと。

先日開催されたお披露目会では、小田原市の守谷市長がご挨拶をされ、株式会社ＪＳフードシステム代表取締役田川順也氏によるプレゼンテーションが行われました。

また、「小田原別邸料理清閑亭」で提供する料理の中から、「すり流し」、「季節の前菜」、「水炊き」などおすすめ料理の試食会が行われました。「水炊き」の調理には、持ち運びできるポータブルの卓上IH調理器を使用し、災害時には地域などへの貸出を検討しているのだそう。

清閑亭周辺は高台に位置する事から、環境にも配慮した電気自動車の送迎者を導入。デザインは城下町小田原の風情を感じさせる武士や貴族の乗り物「御駕籠」をイメージしたデザインとなっています。環境にやさしく、足腰の弱い方でも清閑亭をご利用いただけるようにと、SDGsに通じる願いも込めているそうです。

「小田原別邸料理清閑亭」では、随時ワークショップやイベントの開催、小田原のまち歩きの拠点になるなど、観光客の方々や地域の皆さまの集う場所として活用していくとのこと。また、施設をご利用するお客様には施設保全として550円の協力金をお願いし、清閑亭の保全修繕費として使用していくそうです。

小田原の食や文化を通じて、地域の活性化にも繋がるよう観光の回遊拠点の場を目指していく「小田原別邸料理清閑亭」へ、皆さんも足をはこんでみてはいかがでしょうか。

■お披露目会で提供されたメニュー
・すり流し　春告豆・魚素麺(小田原かまぼこ)

・季節の前菜　ヒラメ昆布〆、季節の野菜の白和え、鶏肝のしぐれ煮と卵黄身の西京漬け

・水炊き　オリジナル鶏の骨付きもも肉、むね肉、鶏団子、地場野菜、〆雑炊又はうどん

・お甘　小田原キウイ大福

■「小田原別邸料理清閑亭」
所在地：神奈川県小田原市南町１丁目5−73
オープン： 2024年3月25日
営業時間：昼 11時～15時（Ｌ.Ｏ.14時）/ 夜 17時～21時（Ｌ.Ｏ.20時）
休業日：無し
主な食事メニュー：小田原別邸料理・すっぽん料理・水炊き・喫茶メニュー
URL ：https://www.seikantei.jp