ロエベが新しいストアコンセプトを東京 表参道で発表
優れたアーティストとのコラボレーションとして、陶芸の名匠、濱田窯3代をフィーチャー
新しいストアコンセプト「CASA LOEWE」がデビューを飾る場所として選ばれたのが東京。2014年7月17日、「CASA LOEWE Omotesando」として表参道にグランドオープンした。それに先駆け7月16日にはレセプションパーティーを開催。ロエベのクリエイティブィレクターに就任したジョナサン・アンダーソンが手掛ける初のメンズコレクションの発表も盛大に行われた。お披露目されたブティックには、ジョナサン・アンダーソンデザインによるアイテムをコーディネートした多くのセレブリティが駆けつけ華を添えた。
CASA LOEWE Omotesandoは、21世紀にロエベがモダンなアイデンティティを確立するのに貢献したビジョナリー・アーキテクト、ハビエル・カルバハルにインスパイアされたもの。多彩な素材使いと、巧妙でありながらもオープンなレイアウト、今までにない3フロアからなるCASA LOEWE Omotesandoは、メゾンの卓越性、革新性、受け継がれるクラフツマンシップへのこだわりを表現し、ロエベのさまざまな世界観を反映するさまざまな側面を思い起こさせる。
このCASA LOEWE Omotesandoのグランドオープンを記念して、20世紀の日本陶芸界を代表する一人であり、1920年代の陶芸界に多大な影響を及ぼしたイギリス人陶芸家、バーナード・リーチと共に作陶活動を展開した、初代濱田庄司(1894~1978年)、2代目晋作、3代目友緒、と3代にわたる陶芸家名匠を擁する濱田窯の陶器作品を展示。特に、3代目濱田友緒とのコラボレーションにより、ロエベからインスピレーションを得た特別な作品2点『TIE』と『CUBE』が制作されエキシビションのセンターを飾る。
ジョナサン・アンダーソンが手掛けた最新コレクションと共に、CASA LOEWE Omotesandoのシャープなラインとリッチなテクスチャーを背景として濱田窯の陶芸作品が効果的にディプレイされる。ハビエル・カルバハルがロエベのために取り入れた先進的な店舗デザインと同様に、この新しいブティックのコンセプトも、スマートで、意外性のあるデザインエレメントを並置することで、統一感のある空間を創出。
さらに、緻密に計算された照明はCASA LOEWE Omotesando ならではの特徴をより引き立てている。センシュアルに照らし出された、まるで個人の邸宅に招かれたかのような心地良さを生み出すため、今世紀半ばにイタリアのムラーノで制作された大きな3つのガラスのランプが2階の窓際に効果的に吊り下げられ、夜には通りからもあたたかみのあるやわらかな光を放つ。店内では、“宙に浮いた”石の階段や、ストラクチャードリネンを使ったダブルハイトのカーテンといった鮮やかなアクセントが、 “フィラデルフィア・チーズケーキ”カラーにペイントされた、日本産石灰石の壁と天井を引き立てている。
店内の家具には、特別にデザインされたラフィアのディテール付きの大型木製ディスプレイテーブル、アーツ アンド クラフツ 運動の時代のものから選りすぐった英国のアンティークなどがあり、その中には、ロンドンのデパート、リバティのためにもともと制作された作品やアーティスト、デザイナー、作家としてパイオニア的存在のウィリアム・モリスがデザインした椅子なども。
今の時代のカルチャーを主張しながらも、メゾンの過去につながるエレメントによって、ロエベのオープンで大胆な方向性が、次に来るべき時代のストアコンセプトCASA LOEWEとして初めて形となりCASA LOEWE Omotesandoに表現されているのだ。