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2019年7月20日より日本人アーティスト・ヒラパー・ウィルソン 個展「POWDER」を 西麻布・CALM & PUNK GALLERY にて開催

東京育ちのアーティスト、ヒラパー・ウィルソンの個展「POWDER」を、西麻布・CALM & PUNK GALLERY にて7/20から開催します。ヒラパー・ウィルソンの描き出す世界の住人たちは、本人の言葉を借りるならば、「すっとぼけた」表情でこちらの様子を探るでもなく各々が自由に過ごしているように見えます。描かれた花々や虫たちは優しげで親しみやすい雰囲気を持っており、そしてどこか私たちに似ています。

東京で生まれ育ったヒラパー・ウィルソンにとって、彼らは私たち人間と同様、圧倒的な人工物に囲まれた都会的生活と、その環境を包み込んでいる雄大な自然サイクル、両者の一部として生(そして死を)営む存在なのです。

また同時に彼らの存在は、コンクリートやディスプレイ、インターネットで形作られた都会暮らしを謳歌する人間が根元的に持ち合わせている、自然や植栽を求め憧憬する心理の象徴とも解釈でき、前者・後者の理解は共にヒラパー・ウィルソンを惹きつけます。

自然と人は対立するものではなく、両者は内包しあい互いがその一部であるという観念は目新しくなく、古来より日本人が持っていた(もしくは西洋からの解釈に於いて理解された)ものです。その一方で、ヒラパー・ウィルソンのより個人的な経験を紐解くと、横田基地の側で育った彼は幼少期から多感な時期にかけてアメリカのキャラクターそしてヒップホップと出会います。幼かった彼はPOGMANというアメリカのメンコに登場するキャラクターに魅了されました。それらのキャラクターに比べると彼が描く線は極端にルースですが、作中で多くの動植物が擬人化されていることのルーツと言えるでしょう。

また、言わずもがなサンプリングはヒップホップの歴史に於いて最初期に誕生した重要手法ですが、ヒラパー・ウィルソンは本展で発表する新作群の一部に於いて、絵筆だけの表現でなく身の回りの形状をサンプリングする手法を用い製作を行っています。さらに学生時代に出会った神話体系や人類学、そしてブリコラージュという方法も彼に大きな影響を与えています。

自由に見えるだけで、概念や人知などを軽く超越した存在への憧れや羨望と、自身のパーソナルな経験や嗜好を逞しく果敢に混ぜ合わせる。太陽ピカーッ、頭フラーッ、夏本番。ヒラパー・ウィルソンの夏休み自由研究の結果を是非ご高覧ください。


展示概要
日時: 2019.7.20(土)~8.4(日)12:00-19:00
    ※日曜日、月曜日休廊
     ※最終日曜日のみオープン

レセプション:2019.7.19(金)19:00-22:00

場所:CALM&PUNKGALLERY
   東京都港区西麻布1-15-15浅井ビル1F

入場無料

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