「ガウディ×井上雄彦 シンクロする創造の源泉」が森アーツセンターギャラリーにて開催(7/12-9/7)

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

「2013~2014 日本スペイン交流400周年」の記念事業として「ガウディ×井上雄彦 シンクロする創造の源泉」の開催にあたり、7月11日、内覧会と井上雄彦氏のインタビューがおこなわれました。

 アントニ・ガウディは、スペイン カルーニャ出身の建築家。19世紀から20世紀にかけて活動をしており、代表作品にサグラダ・ファミリア、グエル公園、カサ・ミラなどがあります。
 そして今回、ガウディ自筆のスケッチや図面、大型の建築模型やガウディがデザインした家具等100点が出品されています。 

 

「ガウディの最高傑作は、その人生だった」

 誰もがそう思うガウディに選ばれたように「SLAM DUNK」や「リアル」「バカボンド」などで国民的な人気の漫画家であり、近年では漫画家の域を超えた活動が反響をよんでいる、漫画家 井上雄彦(いのうえたけひこ)が、ガウディの人生を今展のために描き下ろしています。

 井上氏は今回の作品のために、実際にバルセロナに暮らし、ガウディの建築作品 カサ・ミラ内にアトリエをかまえ、創作活動に挑まれました。

 実際にバルセロナで生活をした井上氏は、バルセロナでどんなことを感じられましたか?という質問に

「絵を描く目線でみるので、意外と小さなことが大切だった。骨格や体格、リズムや自分との距離が日本と近いと感じ、スペインの人の在り方から、人間を描くのが自分の仕事だと意識させられた。」
と答えていらっしゃいました。

 また、自然を師と仰いでいたガウディ建築は「光」を大切にしており、どの時間の光でも美しく見えるようにデザインされていますが、井上氏がスペインで感じたことの一つにも「光」をあげていらっしゃいました。

 井上氏とガウディの共通点を聞かれ

「今になっても、共通点があるというのはおこがましい。そこまで思えない。
 ひとついえるのは、現場に立たないと分からない。今回の絵はほとんどアトリエで 描いたが、この絵がこのギャラリーでどう見られ、どう人が歩くか、どう受け取るかを考えた。どのように光があたるかなど、現場に立たないと分からない ことが多い。それをガウディもしていたのではないかと思った。」

 バルセロナでも井上氏はガウディに呼ばれていたそうで、ふと歩いた道にガウディが長年住んでいた部屋があったようです。

 今回、井上氏は和紙に墨で絵を描いていますが、墨をすることから始めたそうです。

 「絵を描くことが実践だとすると実践と実践の間の時間がとても必要だと学んだ。道具を片付けないと次に使えない。実践の前と後ろを大切にしていると、実践が特別なことではなくなってくる。ハイになったり波がなく実践できた。」

 最後の井上氏の言葉は、ガウディの「神(クライアント)は完成をお急ぎではない」という言葉に通じるものを感じます。

 建築というジャンルで、多くの人にメッセージを残し、これからもそのメッセージを伝え続けるガウディが、現在多くのメッセージを伝え続けている井上雄彦氏を選び、後世にまたメッセージを残そうとしているのでしょうか。

 今展を拝見していると、ガウディという偉大な人物が、井上雄彦氏によって再び甦ったというのではなく、ガウディは今もまだ生きている。そして、井上雄彦氏とガウディは、作品の枠を越えて多くの言葉を語り合い、多くの言葉を伝えていました。

 
「特別展 ガウディ×井上雄彦 シンクロする創造の源泉」
 森アーツセンターギャラリー 〈六本木ヒルズ52階〉
​オフィシャルサイト http://www.roppongihills.com/events/2014/07/macg_gaudi_ti/


LINEで送る
Pocket

Top